皆さんこんにちは!aohitoです。
今日はタイヤについてです。
タイヤはバイクの中で唯一地面と接している部分でその役割は、重要かつ多くあります。今回はそんなタイヤについて細かく説明していきます。
タイヤの役割
タイヤは単体部品としては多くの機能を持っていて、高性能なタイヤであればその分要求性能も高くなっています。
又、バイクの特性上、車のようにハンドルを切って旋回するわけではなく、車体を傾けて旋回するので、タイヤの形状や特徴も車とは違ってきます。
二輪車のタイヤは車と違ってフラットではなく、側面に向かって丸く弧を描いた形状になっています。この丸みが四輪との見た目でわかる一番の違いになります。
弧の部分は旋回中に地面と接する為、特に力を受ける部位なので、強い強度が必要な部位になります。
二輪のタイヤの主な役割が下記になります。
- バイク本体を支える
- バイクの駆動力や制動力を、地面に伝える
- 地面からの衝撃を吸収する
- バイクの進む方向を転換する
これらが、二輪車のタイヤの主な役割です。
トレッドパターンの種類
タイヤが地面と接する部分をトレッドといいます。
タイヤには溝が掘ってありますよね。この溝は濡れた路面での水の排除やスリップ防止の目的で掘られています。又、デザインとしての役割も果たしています。これをトレッドパターンといいます。
トレッドパターンは各メーカーのどんなタイヤかによって多くのパターンがあるのですが、ここでは大きく3つに分けて簡単に説明しておきます。
・リブタイプ
一般的には小型の50CCとかの排気量のバイクに採用されており、特徴としては下記になります。
- 横滑りしにくい。
- 操舵性、安定性が、良好なので舗装された路面に適している
- 週方向に溝が入っている
- 横滑りにくいので、前輪に向いている
- 牽引力は劣るので、後輪には向かない
- 低騒音
- 転がり抵抗が少ない
・ブロックタイプ
オフロードバイクに多く採用されているゴツゴツした見た目のタイヤです。特徴として下記になります。
- 牽引力に優れている
- 未舗装路など砂地や不整地を走るのに適している
・複合タイプ
中型や大型のオンロードバイクに多く使われている、今では一番よく見るパターンです。
上記の各タイプの、特徴を組み合わせたものになります。
これらが、主なトレッドパターンになります。他にもアメリカンに合わせるようなフレアパターンのトレッドなんかもあります。
タイヤの部位ごとの名称
では、次にタイヤの基本的な構造についてです。チューブタイヤとチューブレスタイプがあるので、異なる部分もあります。
・トレッド
路面と接する部分でカーカスを保護しています。摩耗や外傷からタイヤを守る外皮の役割があります。
前述しましたが、トレッドにはトレッドパターンと言われる溝が掘ってあり、路面の水を排除したりスリップを、抑えるというた役割をもっています。
・ベルト
ラジアルタイヤに組まれているもので、トレッドとカーカスの間に円周上にはめられた補強帯です。これで、カーカスを締め付けてトレッドの剛性を高めます。
イメージは桶を締めているタガの様なものです。
・ブレーカ
バイアスタイヤに組まれているもので、ラジアルタイヤで言うベルトのようなイメージでトレッドとカーカス間に組み込まれています。カーサスの剥離を抑え、衝撃を緩和するのが目的です。
・カーカス
タイヤの骨格となる部分です。内部の空気圧を維持し、荷重、衝撃に耐える役割があります。
バイアスタイヤでは互い違いに斜め方向にコードが張り合わされており、ラジアルタイヤでは真横から見たとして、円の中心から放射線状にコードが貼られています
・サイドウォール
タイヤの側面にあたる部分です。地面とは接することはなく、カーカスを保護する役割があります。
走行時には最もたわむ部位になります。なので、屈伸運動がスムーズに行われるような設計になっています。タイヤサイズや、メーカー名が表示されています。
・チェーファ
リムとの摩擦からカーカスを保護する為の補強層です。
・リムライン
ビード組みの際にビードが、しっかりと上がって収まっているかを確認するラインです。
・ビード
カーカスコードの両端を支持して、タイヤをリムに固定する役割があり、鋼線を束ねて作られています。
リムに対して、若干の、締めシロがあり空気が充填されることでリムとしっかり嵌合するようになっています。
以上がタイヤの主な部位ごとの構造名になります。ひと口に“タイヤ”と言っても、部位毎にこれだけの名称があるのです。
バイアスタイヤとラジアルタイヤ
又、タイヤにはバイアスタイヤとラジアルタイヤがあります。タイヤ骨格となるカーカスの配置方法による違いがあり、それの解説になります。
バイアス構造
バイアスは初期からあるタイヤの構造です。コードを何層か斜めに重ね合わせて、ブレーカで締め付けるという構造になっています。
その時、ブレーカやカーカスのコードが平行四辺形をつくるので、パンタグラフ効果と言い変形が大きいのが特徴です。また…
- 低速、悪路での走行時、乗り心地がいい
- 製造が容易い
といった特色もあげられます。
ラジアルタイヤ
ラジアルタイヤではカーカスがタイヤの円の中心から放射状にコードが配列されています。それをベルトと呼ばれる補強帯で強くしめつける構造になっています。
その時カーカスのコードとベルトが三角形を作るので、三角トラス効果と言い変形が少ないのが特徴です。また…
- 高速走行でもタイヤ変形が少ない
- 操縦性、安定性に優れる
- 転がり抵抗が少ない
などがあげられます。
一般的にはラジアルタイヤの方が高価で高性能であるとされていますが、乗り心地面ではバイアスの方が優れているとされています。
『じゃあ結局どっちがいいの?』
って話になるかもしれませんが、一概には言えない!っていうのが答えかと思います。
個人の好みや、乗り方もそれぞれですし、バイクも色々なので簡単には答えられないですよね。なので、ご自分で試したり購入したショップさんに相談するのが良いでしょう!
チューブタイヤとチューブレスタイヤ
タイヤにはチューブタイヤとチューブレスタイヤがあります。チューブタイヤは中にチューブが組まれていてそこに空気が充填されます。
チューブレスタイヤはチューブを持たず、ビードがリムと嵌合してエアシールをする構造になっています。
チューブレスタイヤのメリット、デメリットは、下記になります。
メリット
- チューブを持たないのでチューブ噛みなどのトラブルが無い
- 釘を踏んでも急激にエアが抜けることはなく、釘が抜けた場合でもすぐには空気は抜けない
- タイヤないの空気が直接リムにふれているのタイヤ熱の発散が良い
デメリット
- ビード部分で空気圧をシールしているため、ビードを傷つけるとエア漏れやセパレーションを起こすことがある
- セパレーション→タイヤな各素材の接合部分が剥離すること
- ホイールのリムが曲がっていたりサビなとがある、とそこからエア洩れを起こすことがある
などかあげられます。
チューブタイヤのメリット、デメリットはこの特徴を逆にしたものです。
タイヤ表示コード
タイヤのサイドウォールにはいろいな情報が書いてあります。その読み方になります。例えば…
120/70R17M/C(58W)と表記されているタイヤがあったとします。その場合は…
- 120→タイヤの幅になります。トレッドの端から端までの距離なので120mmという事です。
- 70→タイヤの扁平率を表し、タイヤの高さが分かります。この場合、タイヤの幅120に対して扁平率は70%なので120✖️0.7=84になります。つまりタイヤの高さは84mmと言う事になります。
- R→ラジアルタイヤの意味です。
- 17→リム径を表します。17インチのホイールという事ですね。
- M/C→モーターサイクル用のタイヤという意味です。車との混同を防ぐ目的になります。
- 58→荷重指数を表します。所定の空気圧でタイヤが受け止められる、最大の荷重を言います。
- W→速度記号を表します。所定の内圧と荷重で走行できる最高速度を言います。又、この場合、()がついて表記されているので“そのスピードを超える”という意味もあります。
以上でタイヤの基本と名称の解説を終わります。
次回はホイールとタイヤに起きる異常現象についてです。
特にタイヤの異常現象は全てのライダーに知っておいてもらいたい基本的な知識になります。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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