バイクの日常点検から6ヶ月点検、12ヶ月点検について〜点検のススメ【No.3】〜

オートバイの仕組みと整備
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 皆さんこんにちは。aohitoです。

 前回に続き点検です。

https://kaze-blue.com/2020/01/28/%e3%83%90%e3%82%a4%e3%82%af%e3%81%ae%e6%97%a5%e5%b8%b8%e7%82%b9%e6%a4%9c%e3%81%8b%e3%82%89%ef%bc%96%e3%83%b6%e6%9c%88%e7%82%b9%e6%a4%9c%e3%80%81%ef%bc%91%ef%bc%92%e3%83%b6%e6%9c%88%e7%82%b9%e6%a4%9c-2/

 それではいきましょう!

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12ヶ月点検の主な内容(続き…)

燃料関係

・フューエルタンク、フューエルコック、キャブレターなどから、ガソリンが漏れていないかを点検します。フューエルコックは全ての位置に切り替えて点検を行います。

・フューエルホースに損傷や劣化などがないかを点検します。

・キャブレターレターの機能が正常に働いているか、スロットルを回しながら点検します。

・スロットルバルブ、チョークバルブが正常に動くかをスロットルを回しながら、チョークレバーを引きながら点検します。

冷却水関係

・冷却水が漏れていないかを点検します。ラジエータ、ウォーターポンプ、ホース類から冷却水が漏れていないかを点検します。又、ラジエータキャップテスターを用いて加圧して冷却装置のどこからも漏れがないかを点検します。

・ラジエータホースに劣化、損傷がないか。又、クランプ等に緩みがないかを点検します。

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ブローバイガス還元装置の点検

 まず、ブローバイガス還元装置ってなに?という方の為に説明します。

 ブローバイガスとは、燃焼室からの吹き抜けガスの事を言います。燃焼後のガスと、燃料と空気が混合した未燃焼ガスが主な成分でピストンとシリンダーのわずかな隙間からクランクケース内に吹き抜けていきます。

 主な有害成分としてはHC(炭化水素)です。これを、そのまま大気に放出してしまうと大気汚染に繋がるので、そのままというわけにはいきません。

 このガスを再度エアクリーナーへ送りキャブレターを通って燃焼室に送り、再度燃焼させているのです。これにより、有害なガスを再燃焼させる事で排ガスの規制をクリアしています。

なので、点検内容は… 

・ホース、パイプなどの配管に劣化や損傷がないかを点検します。

・ホース、パイプ、クランプの取り付けに異常がないかを点検します。

一酸化炭素等発散防止装置の点検

二次空気供給装置の点検

 まず、二次空気供給装置ってなに?という方の為に説明します。

 これもまた、ブローバイガス還元装置と同じ、排ガス規制をクリアする為の装置です。エアポンプや、エアバルブ、コントロールユニットなどで構成されています。

 働きとしては、エアクリーナーから新気を導入して、シリンダーヘッドの排気ポートへ送ります。それにより、燃え残りの排ガスを再燃焼させて、触媒の活性化を早め、有害ガスの排出の低減を図る為の装置です。

 なので、点検内容は…

・二次空気供給装置用のフィルターのつまりや損傷を点検します。又、アイドリング状態で、二次空気供給装置のエアホースからの吸い込みを点検します。

・ホース、パイプ、クランプなどの損傷や緩みがないかを点検します。

排気系点検

・エキゾーストパイプ、マフラーに損傷や緩みがないかを点検します。

・エンジン回転を変化させても、マフラーの機能による排気音に異常を感じないかを点検します。

プロペラシャフト、ドライブシャフトの点検

・プロペラシャフト、ドライブシャフトを使用している車両の場合、ガタ付きがないかを点検します。ギアを1速に入れた状態で、リアホイールを浮かして手で回しながら確認していきます。

スプロケット点検

・スプロケットに摩耗や損傷がないかを点検します。

・スプロケットの取り付けボルト等に緩みがないかを点検します。

ハンドル点検

・フロントホイールを浮かして、手でハンドルを左右に動かした際、ひっかかりがないか、円滑にうごくかどうかを点検します。

・車両を垂直にたて、それに合うようにハンドルも真っ直ぐにします。その時に、前輪が曲がっていないか(ひねれていないか)を点検します。

・ハンドルが曲がっていないか、又、異常な振動があったり、持っていかれる感覚がないかを走行状態にて点検します。

フロントフォーク点検

・フロントフォークに損傷や曲がりがないかを目視点検します。

・フロントフォークを伸縮させ、異音やオイル漏れ、ガタ付き等がないかを点検します。

ステアリングステムの点検

・ステアリングステムの締め付けナットが緩んでいないかを点検します。

・フロントホイールを浮かした状態で、フロントフォークの下部を前後に動かして軸受部にガタ付きがないかを点検します。又、ブレーキを握った状態でフロントフォークを伸縮させて軸受部にガタ付きがないかも併せて点検します。

ブレーキ関係点検

・ブレーキを作動させ、ブレーキロッドやケーブル類に曲がりや損傷、連結部の緩みやガタ付きを目視点検します。

・ブレーキを作動させ、異様な重みや、ブレーキの抜けがないかを点検します。

・リアブレーキ周りロッド連結部の割りピンがささっているかを目視点検します。

・ブレーキフルードのリザーバータンク液量が規定の範囲内にあるかを目視点検します。

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・リザーバータンク周辺から液漏れがないかを目視点検しまし。

・ブレーキを作動させて、マスタシリンダーやディスクキャリパーが正常に動いているか、ブレーキパッドの動きにより点検します。

 →おそらく、ほとんどのショップさんで12ヶ月点検の際にはブレーキパッドを外してキャリパー清掃はしてくれると思います。が、中には目視点検しか行わない場合もあるそうなので、その辺もしっかりやってくれるショップさんが良いですね。

・マスタシリンダー、ディスクキャリパーに液漏れ、損傷がないかを目視などによって点検します。

・ホイールを浮かした状態で、ブレーキを数回作動させます。その後、手でホイールを回し引きずり等がないかを点検します。

・ブレーキパッドの厚みを目視、又ウェアインジケータを元に点検します。

・ブレーキディスクに摩耗、損傷がないかを目視などによって点検します。

ドラムブレーキ関係

・ブレーキを作動させ、ウェアインジケータを元にシューの摺動部分とライニングの摩耗具合を点検します。又、ウェアインジケータの使用範囲を超えていたり、そもそもウェアインジケータが打刻されていない場合は、ドラムブレーキを取り外し、摺動部分やライニングに摩耗や損傷、異常がないかを点検します。又、ライニングやドラム内面の厚みをスケールやノギスによって測定、点検も行います。

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※価格はお高めですが、プロ仕様の逸品です。

フロントホイール点検

・フロントフォークを動かないようにして、フロントホイールを動かします。その際に、ホイールベアリングにガタ付きがないかを点検します。

・フロントホイールを浮かして、手で回しスムーズに回るかを点検します。

リアホイール点検

・フロントホイールと同じように、ベアリングにガタ付きがないかを点検します。

・リアホイールを浮かしてスムーズに回るかを点検します。

サスペンション点検

・スイングアーム、リンクなどの機構部分にガタ付きや、損傷がないかを点検します。

・スイングアームに損傷がないか目視点検を行います。又、取り付けボルトなとが緩んでいないかを点検します。

・ボトムリンク式の場合は連結部にガタ付きや緩みがないかを手で揺するなどして点検します。

・フロントフォーク、ショックアブソーバーなどに損傷、オイルの漏れや滲みがないかを点検します。

電気関係

・バッテリーのターミナル部に緩みや腐食がないかを点検します。

・電気配線部分に緩みがないか、ハンドルを動かした時などに接触がないか、配線自体に損傷がないかなどを点検します。

フレーム点検

・フレームなど損傷や歪みがないかを点検します。又、ボルトやナット類の緩みがないかを点検します。

車両全体

その他全体の各部締め付けを点検します。

その他全体の各部の給油状態を点検して、必要に応じてケミカルを使用していきます。

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※部位毎に最適なグリス類はありますが、これはどこにも使える万能タイプです。一本持っておくと非常に便利なのでオススメです。

 以上が12ヶ月点検の主な内容になります。12ヶ月点検は特にブレーキ関係が重要視されます。

 これらの点検項目を全て自分で行う必要はありません。
 特にブレーキ関係はプロに任せた方が安心です。
 ただ、なんとなくでも頭に入れておいた方が良いと僕は思っています。
 自分の車両の何処をポイントとしてみてくれているのか、自分でも使用状況をある程度判断して消耗品の交換を考えておくとか、場合によっては騙されない為の防衛知識であったりするので、少しでも知っておいた方が絶対に良いです!
 その方が、長く楽しくバイクと付き合っていけるのではないかなと思っております。

ここまで読んで頂き、ありがとうございました!

コメント

  1. […] […]

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