工具の選び方と正しい使用方法を解説【No.3】〜よく使われるボルトについてもちょっと解説〜

オートバイの仕組みと整備
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 皆さんこんにちは。FLAG-UP代表の中島照文です。

 前回、前々回と工具について話してきました。

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 今回はそれのNo.3です。工具以外にもケミカルや、あると便利な道具も紹介しておきます。最後にはオートバイに良く使われているボルトについても少し解説していますので是非最後までお付き合い下さい。

 それではいきましょう!

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よく使われる工具とその使用方法

エアゲージ

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 日常点検でも必要なタイヤの空気圧を測定することができます。ペンシルタイプやダイヤルタイプなどがあって収納性や携帯性を考えるとペンシルタイプの方が優れていて、シート下や車載工具と一緒に入れておけるので便利かと思います。

 ただ、ダイヤル式の方が数値も読みやすく、精度も比較的高いのでダイヤル式の方がおすすめかなとは思います。

 空気圧を測定する際にはしっかりとエアバルブに垂直に刺さないと正確な数値は読み取れないので使用の際には気を付けましょう。測定ミスを防ぐためにも数回測っておくと安心かと思います。

ワイヤーインジェクター

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 クラッチワイヤー等のワイヤ類を給油するのに用います。あったら便利かとは思いますが、無くてもワイヤー類の給油は可能なので、お好みでいいかとは思います。

 ボルトでワイヤーを固定して設置された穴から給油します。始めにパーツクリーナーや潤滑剤等で古くなって汚れたグリスを洗い流します。その後、ワイヤーグリスなどの各種潤滑剤を給油することでワイヤー類を長持ちさせる事が出来ます。

 クラッチワイヤーがやたら重いバイクはこの給油を怠っている場合が多いです。クラッチが重いだけならまだ良いのですが、その状態で使用しているとワイヤーへの負担も大きくなっていくので、最悪ワイヤーが切れたりします。

 なのでワイヤー類の給油は忘れないようにしましょう。ワイヤーインジェクターが無い場合は細いノズルを取り付けて直接ワイヤーに給油してあげればOKです。飛び散らないようにウエスなどで抑えて使用してあげて下さいね

タイラップ

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 これもあるとなにかと使えます。というかバイク整備以外にも家庭のアレコレで使えると思うので持っておくと良いんじゃないかと思います。

 電装系をいじる場合には必ず用意しておきたいもので、配線類を束ねてまとめる事が出来ます。他にはボルトで取り付けられない場合に、タイラップで止めてしまったりすることもあります。

 モノとしては丈夫なので、そう簡単には切れません。長さも何種類かあるので汎用性のありそうな長さのものを何種類か持っておくと良いでしょう。

 基本的にはギュッとしばって余った部分をカットしてしまうので一回使い切りですが、ロックを外して再使用できるタイプのものもあります。

ピックアップツール

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 狭いところに落ちたボルトやナット、ワッシャなどを爪や磁石で拾う事が出来る工具です。フレキシブルに曲がるものから、コンパクトに伸び縮みするものもあります。

 個人的には持ってて損は無いおすすめ工具です。

 オートバイは狭いところが多く、指が入らないなんて事はよくあります。そういう所にボルトやワッシャーを落とすと何かしらの道具で取るしかありません。そういう時にこういった工具があると非常に効率よく落とした部品を回収する事ができます。

 実際、カウルの内側にボルトが落ちて、カウルを外さないと取れないなんて経験があるので、一本持っておくと非常に心強いかなと思います。

ワイヤーブラシ

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 スパークプラグの清掃等に用います。(イリジウムプラグは電極を傷めやすいので基本的にワイヤーブラシでの清掃はNGですよ)

 キャブのセッティングがいまいちだったり、始動性が落ちてる時など、プラグがかぶりやすい状態の車両に乗ってる場合は、車載工具と一緒に入れておくといいでしょう。

 車両にもよりますが、エンジンがかからない時などにプラグをサッと外して真鍮ブラシでチャチャッと清掃してあげれば始動性もよくなるでしょう。

ペンライト

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 これはあったら良いかなって感じです。スマホのライト等でも代用出来るので、無くても良いのですが、ペンタイプのLEDなどは小さいながらも十分な光量で作られているので、入り組んだ暗いところ見るのに役立ちます。

 又、バイクにキズを入れてしまった時などに、ペンライトで透かしてあげると傷の深さがよくみえるので、そういった面でも持っておくのも良いのではないでしょうか。

絶縁テープ

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 工具ではないのですが私はバイク乗る時には持つようにしています。目的としてはコケた時に使えるかなっていうのが大きいです。例えばブレーキ、クラッチレバーが折れたらこいつでぐるぐ巻きにすれば応急処置にはなります。ウインカーが折れたなどもにも使えますよね。

 更に僕はGoProも使用している時が多いので、外れないように保険でテープを巻いたりすることもあります。

 旅先では何があるか分からないので、これくらいのものだったら携帯していても損は無いかと思います。

パーツクリーナー

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 整備のお供に必ず持っておきたい脱脂洗浄剤ですね。ブレーキダストやチェーンから飛び散った油分を取り除くなど、様々な場面で使用されます。

 速乾、中乾、遅乾があって落ちにくいガンコな汚れを落とす場合は遅乾。それ以外は速乾、中間を使用するのが良いでしょう。

 又、購入時に気をつけて欲しいのがゴム類への攻撃性です。ブレーキのOリングなど、バイクでは様々な部位にゴムが使われています。ゴムにアルコール系は相性が悪いのでゴムを劣化させてしまいます。なので購入の際にはゴムへの攻撃性の低いものを選びましょう。

 裏面の成分表に細かな注意点が記載されていると思うので目を通しておくと良いでしょう。特に安価なパーツクリーナーは攻撃性が強い場合があるので特に注意が必要です。

マルチパーパス

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 水に強く多目的に使えるのがこのマルチパーパスグリスです。摩耗を防ぎ、レバーのピボット部分やベアリング、シフトペダルなど、どの部分にも使えるグリスです

 どこにも使える反面、高熱になったり耐久性が要求される部分には他のものを使った方がいいでしょう。耐熱グリスやシリコングリス、ブレーキグリスなども別に用意しておくのが理想的です。

ハンドクリーナー

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合わせ買い商品です。

 整備が終わると手の汚れってとんでもないことになってる場合って多いですよね笑

 特にブレーキ周りなんかやった日にはなかなか落ちない!ふつうの手洗い石鹸では歯が立たないので専用のハンドクリーナーを使った方が遥かに楽に綺麗になります。

 最近のものは手荒れをおこしにくい植物系の成分をベースにしているものも多いので、手荒れが心配な方はこういったものを使うといいでしょう。

メカニカルグローブ

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 上記のように手荒れが心配な方や、手を汚したくない方はメカニカルグローブも良いかなと思います。軍手は、ほつれがどこかに絡みついたりが心配なのでおすすめしません。安いものでも良いので専用のグローブを使うといいでしょう。

 耐久性に関してはどのくらいの頻度で整備を行うかで変わってくるので何とも言えないのですが、私がメカニックとしてやっていた頃はどうしても消耗が早いので、安価なモノで早く交換するようにしていました。

 以上で工具の使い方や便利な道具の紹介を終わります。今回は代表的なよく使いそうなものを紹介しました。
 他にも色々あるのですが、書き出すとキリが無いので別の機会にでも紹介できたらと思います。

ボルトの種類

 ここからはボルトについての解説です。

 バイクには様々なボルトが使用されています。それぞれ使用する工具は違いますし、特徴もあるので整備を行うためには必要な知識になると思います。

六角ボルト

 最も一般的なポルトです。頭が六角形になっていて各種ソケットやレンチ等で外します。M10等でサイズを表記しますが、これは頭のサイズではなくネジ部分の径が10ミリということなので覚えておきましょう。

キャップポルト

 六角穴付きで、頭が円筒形のボルトをいいます。六角レンチを穴に差し込んで回すので、溝を潰しにくいのがメリットかなと思います。六角ボルトより頭を小さく出来るので、くぼんだ狭いスペースなどに使用されています。頭が平たく、平らなものを皿キャップボルト、丸いものをボタンボルトと呼びます。

※ボタンボルト

   ※皿キャップボルト

トルクスボルト

 ネジの溝が星形のボルトです。防犯を考慮して使用されているボルトなので、外されては困るような“あまり外さないであろう”部位に使用されています。

 国産車ではあまり使われていませんが、ハーレーでは多用されているので、ハーレーの整備をする場合にはトルクスレンチが必須の工具になってくると思います。

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 解説は以上になります。

 ここまで読んで頂き、ありがとうございました!

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