塗装のクオリティは下地で決まる!~下地に必要な道具たち~

塗装の知識と実践
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 皆さんこんにちは。aohitoです。

 前回から塗装の具体的な手順に入りました。

ペイントを楽しむ為の基礎知識【No.5】〜上塗りの説明から実際の作業手順を解説していきます〜
皆さんこんちは。aohitoです。  前回は補修用のパテの説明をしました。  今回からは実際の作業手順を細かく解説していきますね。  まずはその前に、前回の続きの上塗り工程の説明からです。  それではいきます! 上塗り(ベースコート、クリア...

 今回は塗装や補修のための道具を紹介していきます。

 タイトルの通り塗装のクオリティは下地で決まる!と言っても過言ではありません。それだけ大切な工程を、効率よく高いレベルで行えるように必要な道具を紹介していきますね。

 それではいきましょう!

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下地作業の主な道具と番手について

 まずはサンダー類です。サンダーとは圧縮エアや電気を用いて、高速で回転する研磨機器です。回転の仕方や形状、サイズなど色々な種類があります。

 しかし、一般家庭用電源(100V)で使えるコンプレッサーでは、エア工具が限られますし、本来の性能を発揮出来ない可能性がありますので。なので、電動の工具、もしくは200V電源を導入出来れば作業の幅はグーンと広がります。

エア式

 最も一般的なツールで各工場で一番多く使われているであろう方式です。手軽で使いやすく、電動式に比べると安価です。それでも、数万円はしますが…。

 種類が豊富なので、目的に応じて選択出来るのが強みかと思います。

電動式

 モーターの力で駆動する方式で、回転力とパワーが一定の為、安定感があります。研磨力も良好です。しかし、モーター内臓の為に重く、使い勝手の面でエア式には劣るかなと思います。種類も増えてきてはいますが、まだ少ないのかという印象もあります。

 バッテリー式のツールも出てきていて、個人的にはこちらが主流になる日が来ればいいなと思います。何故なら、コードレスだから!

 長い配線が無くなるというのは工場や作業をする人間にとってはメリットだらけです。場所も選ばず、片付けも簡単。特に工場においては安全面のからも電動式が採用されるケースも増えてきたと聞いています。 

主なツールとして…

 主に下記の道具類がバイクの下地においては役立ってくれると思います。

シングルアクションサンダー

 円形のパッドにサンディングペーパーを貼り付けて研磨作業を行います。一方向に回転するタイプで、研磨力が非常に良いです。鉄系の部品の塗膜を剥離する時などに用います。

 ペーパー目が強く入り易いので、その後の目消し作業がとても大事になってきます。

 又、プラスティックやFRP素材には使わないようにしましょう。一瞬で削られてしまい、形が変わってしまいます。

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ダブルアクションサンダー

 こちらも円形のパッドにサンディングペーパーを貼り付けて研磨作業を行います。こちらはパッドが回転しながら偏心運動をしています。地球が自転しながら公転しているようなイメージです。なので、ダブルアクションという名称になっています。

 種類が豊富で用途としては幅広いので、まず最初に購入するツールになるかと思います。粗めの番手を貼り付ければパテ研磨や塗膜の剥離と出来ますし、細かい番手を貼り付ければサーフェーサーの荒研ぎやアシ付けも行えます。ペーパー目も比較的細かいので、万能選手と呼べるのではないでしょうか?

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ギアアクションサンダー

 これも形や回転の方式が何種類かあるので、一口にはまとめられないので購入の際には要チェックです。ギア式の特徴としては研磨力が強いです。シングルアクションとダブルアクションの中間の様なイメージですかね。慣れないうちは扱いにくいですが、慣れれば活躍してくれるでしょう。

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オービタルサンダー

 これは偏心運動をするのですがパッドが円形ではなく長方形をしています。それにより、研磨力は控えめですが、均一に研ぐ事が出来ます。パテを研いでフラットにしたい時や、ラインやデカールを落とす時などに活躍してくれます。道具がフラットな面を作ってくれるので有り難いですね。

 又、振動も少ないので扱い易いです。アシ付けも出来ますから、これも一本持っておくと重宝する事になるでしょう。

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ベルトサンダー

 棒状に伸びた研磨ベルトで、ガリガリ削ってくれます。イメージはチェーンソーみたいな感じです。部品のサビを落としたり、鉄形部品の形を整えたりに使います。

 これも、非常に強い研磨力なのでプラスティックやFRPの成形に使う際は削り過ぎないように要注意です。又、仕様時はゴーグルを忘れないように!ペーパーの石がバチバチ飛んで来ますので。

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リューター

 先端がペン状になっていて、高速で回転します。細かい所の研磨にとても向いています。又、先端の種類も豊富で使用目的に合わせて付け替える事が出来るのも強みです。ワレを直したり、穴を開けるのにも使えます。

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パッド類

 以上が良く使われている機械工具かと思います。又、ペーパーと本体のあいだに挟むパッドもあり、目的に応じて豊富な種類の中から選びます。

硬めのパッド

 手に持った圧力がダイレクトに加わるので研磨力は高いです。その分、ペーパー目も深いのが入り易く、曲面を丸く出すには慣れが必要です。パテの面出しや荒研ぎの際に使うと良いでしょう。又、硬いのでフラットも出し易く、段を取りやすいです。

柔らかいパッド

 こちらは、手に持った圧力をパッドが吸収するので、研磨力を抑えることが出来ます。なので、深いペーパー目が入りにくくなり、曲面に対しても沿ってくれるので、丸みを出し易いです。ただ、凹凸に対しても形に合わせてしまうので、フラットを作るには不向きかもしれません。

パッドのサイズ

 円形では125ミリと150ミリが主流です。

 他にも、ミニシングルアクションやミニダブルアクション、吸塵用の穴が空いているものなど様々な工具があります。工具があると素早く高いクオリティで作業を進める事が出来るので、揃えられる方は揃えてみてもいいかもしれません。

サンディングペーパーと番手について

 サンディングペーパーとはわかり易く言うと紙やすりです。水研ぎ用のものは耐水ペーパーとも呼ばれます。これがないと、作業は出来ません。手で直接持って研いだり、立て板に当てたり、各種サンダーに張り付けて使用します。

 構造としては、基板となる紙や特殊繊維に研磨粒子が接着されて出来ています。この粒子のサイズがポイントであり、番手と呼ばれるものです。数字が小さい程粒子が粗く、数字が大きいほど粒子は細かいです。

 この、粒子は、一応規格があるので違うメーカー品を使っても番手が同じであれば同程度の、研磨力をもっています。色々な番手もあるでしょうが、大体80番から3000番程度ですかね。もっと細かいのもありますが、バイク塗装で主に使うのはこの範囲になります。

 下地作業において、この番手というのはとても大切なポイントになるので、よく覚えておきましょう。基本的には粗い番手のもので粗研ぎを行い、徐々に番手を上げてペーパー目を消していくのが基本です。間の番手を飛ばすと後で目が消えないなんて事もあるので、そこは面倒がらずにしっかり順を追って目消しをしていきましょう。

 ペーパーは円形や、四角形、ロールタイプだったりします。裏にノリが付いていて張り付けるタイプとマジックテープで張り付けるタイプがあります。

当て板や研磨材など

 ここまでは、機械を挙げてきましたが手研ぎ用の道具もとてもとても大切です。良く使うのが当て板です。

 サンディングペーパーや耐水ペーパーを当て板に張り付けて使うのですが、当て板の種類の豊富さはすごいです。硬さから素材、形状まで多々あるので、ここである程度紹介しておきます。

 長方形の手のひらサイズのものが一番使いやすく職人さんみんなが一個は持っているタイプです。他にも曲面を出す為に丸いものや、くさび型の物。穴が空いているものなどもあります。

素材

 木や樹脂やゴム、スポンジが多いかなと思います。ここのポイントは硬さです。

 硬いものは良く研げて研磨力は高いです。しかし、削り過ぎたり角が立ってカクカクしたりという面もあるので粗研ぎであったり、フラットを出すのに使うと良いかもしれません。

 逆に柔らかいものは曲面を出すのに適していて曲面の多いバイクのパーツを扱うにはオススメです。その分、研磨力は硬いものに比べると弱くなります。

研磨材

 ナイロンの不織布に研磨用の粒子を付けたものです。スコッチブライトやナイロンたわしなんて呼ばれています。あとは、ユニウールなどですかね。殆どの作業で使われるのでとても大切な材料です。から研ぎ、水研ぎ両方に使えます。

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ウエス

 脱脂や汚れの拭き取りに使います。塗装前の脱脂は必要なのでウエスも用意しておいたほうがいいでしょう。

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タックラグ

 ガーゼのような素材で出来ていてゴミを吸着するために粘着性をもっています。製品名でタッククロスと呼ばれる場合も多いようです。

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脱脂材

 シリコンオフが一般的に使われているかと思います。塗装面の油分を除去して、ゴミやホコリを取り除きます。

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エアダスターガン

 圧縮空気を出すガンです。ホコリやゴミや水分などを吹き飛ばすので、一本は持っておきたいですね!

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 今回は以上です。

 次回は下地作業について細かく解説していきます。

塗装の下地って何するの?〜基本のアシ付けからサーフェーサーの下地【No.1】〜
皆さんこんにちは。FLAG-UPの中島照文です。  前回は下地に必要な道具を紹介しました。  今回は下地作業の基本中の基本、アシ付けです。これを行わないと塗装はどんどん剥がれていきます。  併せて、ケース毎にサーフェーサーを塗装する為の下地

 ここまで読んでいただきありがとうございます♪

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