皆さんこんにちは。aohitoです。
今回は、前回の続きでサーフェーサーの研ぎ方です。
サーフェーサーの研ぎ方は塗装の仕上がりに大きく影響します!なので、しっかり理解していってもらいたいなと思います。
それではいきましょう!
ドライでのサーフェーサーの研ぎ方
①粗研ぎ
水を使わずに乾いた状態で行うのでドライ研ぎと言います。
まず、表面のザラつきや凹凸をある程度慣らす為に、粗めの番手でザッと研ぎます。番手は600番くらいが良いかと思います。この工程を省くと、後の工程で時間が掛かったり、最後までボコボコが残ったりするので、ここの工程はしっかり行いましょう。
又、この際に表面にブツ(サーフェーサー塗装の際についたゴミ)や、パテが盛られていればその辺りに、不自然なボコつきやスアナなどの不具合箇所がないか、細かく確認しながら作業を進めていきましょう。
研磨材としては、アシレックスシートなどが適しているかと思います。表面のザラつきが取れて、パッと見た感じでフラットになっていれば、とりあえずOKです!
※アシレックスシートの600番の細目です。アシレックスシートは作業性もいいですし、ウェット(濡れた状態)でも使えるのオススです。ただ、もっと量が少ないのがあると良いんですけどね…。個人だとなかなか使い切らない枚数です。笑
※これに貼り付けて使用します。
②本研ぎ
表面のザラ付きも取れたら、次は目を整えていきます。
アシレックスシートの800番くらいが良いかなと思います。粗研ぎの時と同じように全体を研いでいきます。万遍なく、研ぎ残しがないように行いましょう!
シートを柔らかめな当て板に貼り付けて研いでいくのも良いでしょう。その方がやり易く、早く出来るかなと思います。
で、肝心なのが『どこまで研ぐの?』といったところでしょう。
これは日光に透かすと良くわかります。作業前に光に当てると表面のデコボコが見えると思います。これが、綺麗に研がれてフラットになっていればベストです。
実際、黒などのソリッドカラーであれば目立たない場合も多いのですが、シルバーなどのメタリックが入っているとそうもいきません。表面のボコついた肌にメタリックが落ちてしまい、黒ずんで見えてしまう事があるのです。なので、こういったメタリックなどが入っている色の場合は気をつけましょう。
又、ドライで研いでいく場合は、シートが非常に目詰まりし易いです。なので、合間にしっかりエアブローで研ぎ粉を飛ばすか、パンパンはたいてシートをきれいな状態で作業を進めましょう。これも地味なポイントではありますが、やるかやらないかで作業時間は大分変わってきます。
※800番のアシレックスシートです。800番は通常のアシ付けでも使うので、色んな場面で活躍してくれるかと思います。
③目消し(目を整えます)
では、最後に目を細かく整えていきましょう。先程の工程でフィニッシュしても悪くないかもしれませんが、ここではもう一工程足していきます。
番手は1200~1500番くらいのアシレックスシートかスコッチブライト、ユニウールが良いかと思います。これで、再度全体を万遍なく当てていきましょう。番手としては細かい方なのであまり当て過ぎると、逆に磨かれてしまい、密着不良を起こす可能性もあるので、やり過ぎない程度に全体を満遍なく当てていきましょう。
※1200番のアシレックスシートです。
※1500番のスコッチブライトです。
※1500番のユニウールです。
④裏側の処理
どういった物を塗装するかによるのですが、裏側もしっかり作業を行った方が良いでしょう。見えないからイイやってなるかもしれませんが、ある程度の処理はしておいた方が無難です。
理由としては2つあります。
①裏側の密着不良がきっかけとなり、表の塗料も一緒に剥がれてしまう可能性がある。
②裏側のサビが表に回ってくる事が考えられる。
この2つです。
なので、裏側もなるべく作業は行っていきましょう。では、進め方です。
内容はシンプルなアシ付けです。始めに耐水ペーパーかアシレックスシートの600番程度でザラ付きを取り除きます。ミストが塗膜を作らすに、飛んでしまった程度であれば表面に乗って、それがザラつくのです。要は、ミストが飛んでしまったものですね。
その後、アシレックスシートやユニウールの800番程度でアシ付けを行いフィニッシュです。特に表面と近いフチの部分はしっかりとアシ付けを行いましょう。ここのアシの掛かり具合があまいと、前述の通り剥がれて表面に影響することもありますので!
⑤脱脂
最後に裏面、表面をよーく脱脂して作業完了です。
ドライで行う場合は以上です。
※脱脂用のシリコンオフです。弱めの溶剤なので下地を侵しにくいです。
ウェットでのサーフェーサーの研ぎ方
では、次にウェット。つまり、水研ぎでの進め方です。基本的には大きく変わりませんが水をかけながら行うので冬場はめちゃくちゃ寒いかもしれません(笑)。
又、個人でやるには水道ホースや排水の関係でちょっと面倒かもしれませんが、こちらの方法も記載しておきます。最近ではあまり水研ぎを行っていないようですが、個人的には水研ぎの方が綺麗に仕上がるような気もします。まあ、最終的には作業者の技術力に依るのですが。
①研ぎ
ここは上記の方法と一緒です。
②本研ぎ
ここでは、耐水ペーパーの1000番で進めていきます。耐水ペーパーに柔らかめの当て板を添えて研いでいくとイイ感じに進める事が出来ると思います。
この際、水をジャージャーかけながら作業を進めていきましょう。耐水ペーパーの目詰まりを防ぎ、研いでいる最中にゴミを噛み込んでしまうことも防げます。
細かなところは手で研いでOKです。研ぎ具合としては上記と一緒です。太陽光に当てて表面がフラットになっているかで判断していきましょう。
※当て板も付属しているのでお得かもしれません。もし、当て板が使いにくかったら好みのサイズにカットして使いましょう。
③目消し
耐水ペーパーを使った場合は目消しは必須です。耐水ペーパーは鋭利な目が入りやすい為、これが仕上がりに影響してしまいます。
なので、アシレックスシートの800番で全体を研ぎ慣らしましょう。この時点で表面はかなりフラットになり、綺麗になっていると思います。
さらに、ウォッシュコンパウンドがあれば、これを使ってあげれば完璧です。ユニウールなどにウォッシュコンパウンドを付けて全体をアシ付け洗浄してあげればベストでしょう。
無ければ、ユニウールやスコッチブライト の1500番で全体を研げば目消しは完了です。
④脱脂
よーく部品を乾かして脱脂してフィニッシュです。
ここまでが、ウェットでのサーフェーサー研ぎのやり方です。
部分サーフェーサーの研ぎ方
最後に部品サーフェーサーの研ぎ方を説明していきます。面積が少ないの一見楽そうに見えますが、技術的にはこちらの方が難しいです。段差を綺麗に取ると言うのは、見た目より難しいんですとね。
①粗研ぎ
上記と一緒ですが、面積が小さいと思うのでやり過ぎないようにしましょう。
②本研ぎ
耐水ペーパーでサーフェーサーの段を取りフラットにしていきます。この場合は水をかけながらでも、かけなくてもどちらでもOKです。
研ぎ方はパテ研ぎのやり方と同じようなイメージです。固い当て板で表面がなだらかな坂になるように研いでいきます。パテほど硬くなく、また薄いので、すぐに研げてしまうと思います。なので良く注意して進めてください。
サーフェーサーのキワで変な歪みが出来たり、サーフェーサーが無くなってしまうと再度サーフェーサーからの塗装となってしまいます。
ポイントとしてはなるべく大きく研ぐ事です。一概には言えませんがその方が歪みは出し難いでしょう。
③目消し
上記と同じやり方です。
④その他の部位のアシ付け
サーフェーサーがしっかりと研がれ、キワもフラットに仕上がったら、その他の部位のアシ付けです。これは、以前説明したのと同じやり方です。耐水ペーパーでブツをとってアシ付けを行なってください。
⑤仕上げ
最後にウォッシュコンパウンドがあれば水をかけてアシ付け洗浄して下さい。なければ、よーく脱脂してフィニッシュです。
以上が各サーフェーサー研ぎの進め方です。 サーフェーサー研ぎは面倒に思うかもしれませんが、クオリティにとても影響してくる大切な工程となっています。 ここで、しっかりと研がれ、良い地が出来ていれば良い塗装が可能になってきます。なので、何かと手間の掛かる塗装という作業ですが、楽しんで進めていってもらいたいなと思います。
塗装の工程に入ります!
では、次は塗装の説明に入っていきます。サーフェーサーの吹き方から、ベースコート、クリアコートまで順に説明していきます。
家庭で塗装を行おうとした場合、一軒家で場所がある場合はガン吹きも可能です。が、そこまでは出来ない人もたくさんいらっしゃる筈なので、そういった方は缶スプレーで行います。
では次回、塗装に必要な道具から解説していきます。
ここまで読んで頂きありがとうございます♪
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