皆さんこんにちは。aohitoです。
前回はパテの研ぎ方を解説しました。
今回はその続きから、キズ修正、デカールの落とし方等を解説していきます。
それではいきましょう!
・角(プレスライン)を出したい!(つづき…)
又、これはプロが行うやり方ではありますが、ラインテープを引っ張った後にそれに合うように研いでいくと言うやり方もあります。これは、上級者向きかなと思うので、やらないでも結構ですが、プロの現場ではそういった事も行います。
ラインテープで正確なプレスラインを出した後にそれに合わせて研磨する事でビシっとプレスラインを出す事が出来ます。しかし、かなり慣れが必要で、そもそもテープを真っ直ぐ引くのも難しいかもしれません。難しい技術だとは思いますが、挑戦してみるのも楽しいかもしれませんね。
又、光を当てる事で、しっかりとしたプレスライン、形が出ているかを見ることが出来ます。やり方はシンプルで太陽光にかざすだけ。そして、影を作ってあげるのです。すると、光と影の境界線がきれいに整っていればOKだし、歪んでいればそのプレスラインは曲がっていると言うことになります。どちらの方法も“見かた”にちょっとコツがいるので、難しいかもしれませんが、このような方法を駆使して行ってみてください。
・えぐれている(逆アール)の箇所を出したい!
えぐれている部位、いわゆる逆アールの箇所はなかなか難しいです。ただ、その分多少の歪みなども目立ちにくいので、精神的には楽かもしれません。こういった部位は柔らかい当て板をグイッと曲げて形に沿わせて研ぎます。ポイントは手首を使って行う事です。多少やり難さを感じるかと思いますが、やってくうちに慣れるでしょう。
想定されるおおよその部位の研ぎ方は以上になります。細かな事を言えばもっとあるかもしれませんが、上記のポイントを抑えておけば大丈夫でしょう。
パテ作業をまとめると
①持っていれば、ダブルアクションなどのエアツールで荒研ぎ(やり過ぎない!)
②適切な当て板で形を出していく(パテぎわの段差は硬い当て板の方がとりやすい!)
③段差が無く、形がしっかりと整えられたらフィニッシュ(パテ部位の仕上がり番手は320程度がオススメ)
④パテが足りなかったり、形がイマイチだったら再度パテを盛って納得いくまでやりましょう!
最初に述べましたがましたが、簡単にはいかないかもしれまれん。が、その分面白い!と、僕は思っています。思った通りに研げて愛車の凹みが直るというのは嬉しい事だと思います。なので、是非たのしみながらチャレンジしてみて下さい。
キズ修正
キズ修正で大切なのは判断力です。どういう事かというと止め時というんですかね?どこまで研いで、どこで止めるのか、そして、それに対応した作業が必要になってきます。詳しく説明していきますね。
今述べたように、一口にキズといってもその深さによって対処は様々です。ケースに合わせた修正が必要となってきます。
キズが浅い場合(クリアコートで止まっておりベースコートまで到達していない)
キズがごく浅く、ベースコートまで達していなければ磨き作業で消せる可能性があります。表面を研いでキズを落とし、コンパウンドとポリッシャーでツヤを出して完了です。
しかし、ベースコートのギリギリまでいった場合はかなりシビアになってきます。塗装をしても良いのであればそのまま研ぎ落として、この後の判断となります。しかし、「塗装は出来ないよ!」という場合は、ある程度の所で止めてしまうのがbetterです。追い込み過ぎて、下地が出てしまってはどうしようもないですからね。
・キズが深い場合(ベースコートまでキズが到達しており、下地までいっている場合)
こういった場合は、キズ修正を行い、塗装しなければ修正は出来ません。その際、研ぎ慣らして平らになれば良いのでが、ならなければパテ修正となります。具体的にいうと、塗膜が厚く、研ぎ慣らすのが困難な場合です。そういった場合はパテをいれましょう。
やり方は前述の通りですが、キズを確実に落とした上にパテを入れるというのが基本です。キズが残っていると、後にパテが痩せてキズが浮き出てくる事があります。
パテを入れない場合でも、ベースコートが出てしまったらサーフェーサーを塗装した後に、ベースコートを塗装した方が良いかなと思います。そのまま、サーフェーサー無しでベースコートを塗装しても良いのですが、“チヂレ”と言う不具合(塗料同士や、塗料と下地との相性が悪く、おかしな反応を起こす事。塗料がシワシワっと縮れてしまい、ひび割れたように見える)を起こす可能性があるので、サーフェーサーを塗装してからの方が安心かなと思います。
ここまでが、ヘコみ修正、キズ修正のやり方になります。 では、ここから、どういった時にサーフェーサーを塗装するかの判断に戻ります。
④ラインやデカールなどがクリアコート内に入っているものを塗り直すとき
こういった場合もサーフェーサーを塗装しましょう。例えば、メーカーのデカールがクリアコート内に入っている時や、何色かで塗り分けがされている時ですね。
そのまま上から塗装してしまうと、最後までそのデザインが残ってしまいます。相当塗り重ねればわからなくなる可能性もありますが、あまり好ましいやり方ではないですね。
なので、デカールやラインを、落とさなければいけないのでサンディング作業が必要になる=サーフェーサーの塗装が必要となります。
ラインやデカールなどのデザインを落とす上でのポイントは如何に段差を綺麗に落とすか、そこに限ります。デカールやラインなどが入っているということは塗膜の厚さ、分かり易く言うと“高さ”が変わってくるということです。その差を上手く研いで馴染ませるということです。
イメージとしては“階段”を“坂”にするような感じで考えてもらえれば良いかなと思います。高い方を研いで滑らかな坂にするということを意識してみて下さい。
何も考えずに研いでも、なかなかキレイに段差は取れません。硬い当て板を使って塗膜の高い方から研いでいって全体を上手く馴染ませてみましょう。その際も、小さく細かく研ぐと凹む可能性が高いので、なるべく大きく研いでいってください。デカールが貼られている場合は、研げばクリアコートが剥けて簡単に剥がせると思うので剥いでしまって構いません。
また、しっかり触りながら作業をするのもポイントです。塗膜の段差を確認しながら全体が違和感なく平らになったらフィニッシュです。
※裏表で硬さが違うようなので、便利なアイテムかと。これに限らずですが、硬い当て板は段差を取りやすいので購入の際は硬さがポイントです。
⑤新品で状態も良さそうだがクオリティを上げたい
例えば社外品で塗装済みの部品などが挙げられると思います。仕事柄いろんな部品を取り扱っていると様々な状態の部品に出会います。
良い塗装がされている場合もありますが、逆の場合もあります。ツヤがひけていたり、ゴミの付着が多かったり、おかしな跡が付いていたりという事がありました。部品が新品でも塗装があんな感じでは、ちょっと残念だなと思う事もあったので、そういった場合はクオリティアップの為にサーフェーサーを塗装するのはアリだと思います。先ほど述べたように、塗装の状態によってはチヂレる可能性もありますから、それを防ぐ事にも繋がります。
全体を耐水ペーパー等で研ぎ込んでベースコートに入っていくのも良いですが、サーフェーサーを塗装した方が確実かなと思います。全体をサーフェーサーの指定の番手(240~320程度だと思います)でアシ付けを行いサーフェーサーを塗装しましょう。
ここまで、サーフェーサーを塗装した方がいい場面を上げてきました。 基本的にはサーフェーサーを塗装してから色を塗っていった方が間違いないと思いますので、参考にしてみて下さい。
部分サーフェーサー
又、もう一つのやり方として、部分サーフェーサーというのもあります。全体にサーフェーサーを塗装せずに、部分的にサーフェーサーを塗装する作業です。
全体の状態は良好だが一部深いキズがあるとか、デカールだけ落としたいとかそういう場面で行います。やり方は上記のとおりですが、マスキングされるキワの部分は800番くらいで仕上げておきましょう。理由としてはそこも240番とか320番の粗めの番手で仕上げてしまうとサーフェーサーがあまり残らない部位なので、粗い目が出てくる可能性があります。なので、800番くらいが良いでしょう。
では、次の工程として、サーフェーサーの研ぎ方について説明していきます。
サーフェーサーの研ぎ
サーフェーサーを塗装した場合、基本的には研ぎの作業が入ってきます。最近の新車ラインでは、この工程を省いているものもあるそうですが、クオリティを求めるならやはり研ぎの作業は行った方が良いでしょう。
サーフェーサーの研ぎは色々なやり方があると思います。昔は耐水ペーパーで水研ぎをしていましたが、今では殆どが水を使わずに研いでいます。個人で行うのであれば、ドライで研いだ方が楽だと思うのでまずドライでのやり方をあげていきます。
次回サーフェーサーの研ぎ方に続きます。
ここまで読んで頂きありがとうございました♪
コメント
[…] […]
[…] […]