エンジンの始まり
皆さんこんにちは。aohitoです。
今回はエンジンの基本的なところにについて解説していきます。
一口にエンジンといっても、種類は様々で目的にあわせたものが開発されてきました。
熱エネルギーを利用するエンジンとしては, 最初は蒸気機関が使用されていました。しかし性能や構造、安全性や扱い易さなどの点から, 次第に石油を燃料とする内燃機関に移行し、今ではこれが主流になっていきました。
元々、内燃機関とは熱エネルギーを機械エネルギーに変換して、動力にしようとするものです。 初めの4サイクル ・エンジンは, 1876年ドイツのニコラス ・ アウグスト ・ オッ トーによって完成されました。 ガソリン ・エンジンを用いた実用の自動車は, 1886年, ゴットリープ・ダイムラーが四輪自動車を,カールFべンツが三輪自動車をそれぞれ製作したという歴史があるようです。
その後、エンジンはより小型・高性能化を目指して様々な改良が加えられてきたわけです。 特に近年では電子制御装置がすごいですね。
又、最近では世界的な環境への意識が高まり、CO (一酸化炭素)HC (炭化水素) NOX (窒素酸化物)C02 (二酸化炭素)の削減目標が定められ、年々規制が厳しくなっている様に思います。
それにより、適合出来ずにラインナップから消されていったオートバイもあるわけです。今やオートバイもインジェクション車が殆どです。車の分野においてはハイブリッド・システムや電気自動車などが続々と増えていますね。オートバイも電動化が進んでおり、電動バイクのレース『Moto-e』も開幕しましたし、各メーカーも新型を開発しているようです。個人的に気になっているのは、ハーレーダビッドソンのLiveWire(ライブワイヤー)かな?今後も技術はどんどん進化していくので未来が楽しみですね!
エンジンの種類
レシプロエンジン
車やオートバイではもっとも一般的であり、近年ではオートバイにはレシプロエンジンしか採用されていません。(以前にはロータリーエンジンを積んだモデルがスズキであったそうです)
別名ピストンエンジンと呼ばれシリンダー内をピストンが上下運動することにより動力を得る仕組みとなっています。
ロータリーエンジン
ロータリーと言えばマツダのRX7が一番有名ですね。レシプロのようにピストンが上下するのではなく、まゆ型のハウジング内(雪だるまみたいなカタチ)を三角形のローター(おにぎりなんて言われています)が回ることで動力を得ています。
レシプロのように上下運動を回転運動に変換するわけではなく、もともとが回転運動をしているので、性能的にレシプロより理想的なエンジンと言われています。が、耐久性や燃費、構造上大量生産には不向きなどの理由で一般的にはならなかった様ですね。
ディーゼルエンジン
軽油で動くエンジンです。ガソリンエンジンとの一番の大きな違いはプラグが無い事!
ガソリンエンジンのようにスパークプラグで火花を飛ばすわけではなく、空気が圧縮されて高温になった所に軽油を噴射して燃焼させます。回転数は低いですが、ガソリンエンジンよりトルクのある力強いエンジン特性をもっています。
ディーゼルというと、トラックやバスの大型車を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、最近はそういうイメージは少ないかもしれないですね。
などなど、エンジンも色々あるわけです。ほかにも航空機にはガスタービンエンジンやジェットエンジンなどが使われています。
ここではバイク乗りの為にレシプロエンジンについてもう少し解説していきます。
4ストロークと2ストローク
オートバイでは4ストロークと2ストロークのエンジンが主に使われています。が、2ストロークは排ガス規制により、新車では殆ど販売していないようです。
ただ、いまだに2ストローク車両は走っていますし、根強いファンがいるのも見受けられます。確かにあのピーキーな感じや、パワーバンドに入った時の加速感、走り去った後のオイルの匂いなど、魅力はたっぷりあります。
それに対して主流の4ストロークは燃費も良く、細かな調整が可能であり、耐久性もある。何より年々きびしくなる環境規制に対応するには4ストロークエンジンを使うしかないわけです。
2ストローク仕組み
2ストロークエンジンは 掃気→圧縮→燃焼→排気という工程を経て動力を得ます。ピストンが上昇する間に排気と吸気の圧縮を行い、その後スパークプラグの点火により燃焼。その勢いでピストンが下降し、その後半で排気を行います。
ここまでの行程でクランクシャフトは1回転し、ピストンが上昇する度に爆発が起きるので効率としては非常に優れているという訳です。
しかし、その仕組みから、燃焼されないオイルが発生してしまい、それをチャンバーで再度燃焼させるのですが、それでも燃費は悪く、環境への問題から生産されなくなっていきました。
4ストローク仕組み
4ストロークエンジンは 吸入→圧縮→燃焼・膨張→排気という工程を経て動力を得ます。この1つのサイクルの間にピストンが上下に2往復(=4ストローク)する為、4ストロークと呼ばれています。
2ストロークに比べ排ガスがクリーンで、燃費も優れています。騒音も静かで低速での取り回しも良いのです。(フライホイールの恩恵もあります)こういった所から今は4ストロークが主流になっているのです。
エンジン各部の名称と働き
では、ここからエンジンに関わる各部の名称と働きを説明していきますね
スパークプラグ
火花を飛ばす電気部品です。圧縮された混合気に火花を飛ばして燃焼(爆発)させます。
良いエンジンの働きには3つのポイントがあります。
良い火花、良い圧縮、良い混合気の3つです。
その1つを担うわけですから、とても大切な部位になります。ゼファー1100などはツインプラグを採用していて、2つのプラグでこの条件を満たそうとしているわけですね。
近年ではイリジウムプラグなどもそうです。電極にイリジウムを採用、さらに電極の先端を尖らせることによって強力な火花を作り出しています。最近のスーパースポーツには標準採用されています。
半面、電極が細く緻密に作られているので清掃が出来ないというデメリットがあるので、なるべくスラッジなどで汚さず、クリーンに保ちたいですね。
燃焼室
混合気の圧縮が行われ、スパークプラグによって燃焼が起きる部屋のような空間です。この部屋の形状を変えることによって燃焼の伝播速度を速めたり、効率的に燃焼させる工夫がされています。
混合気
空気とガソリンが霧化され、混じり合ったもので、エンジンはそれを燃焼させて働きます。基本的に14.7:1(空気:ガソリン)が理想的な空燃比と言われています。
キャブ車などで、冬場の方が調子が良かったり、高所でエンジンがかかりにくかったりするのは空気の密度が気温により変化してこの値がずれることによって生じます。キャブ車はこの値に機械的に近づけなければいけないのでセッティングと言われる作業が必要になってきます。
ピストン
シリンダー内(ピストンが上下する筒)を上下に動き 吸入→圧縮→燃焼→排気をくり返すエンジンのキモとなる部分ですね。
良くわからない方は注射器を想像してもらえれば良いかと思います。あれが、高速で移動することにより動力を得ているという訳です。
実際はピストンとシリンダーが直接触れているわけではなく、ピストンリングと言うリングがシリンダーとの隙間を埋め圧縮を生んでいます。圧縮が弱かったり、オイルが上がって白煙を吹いたりするのはここの摩耗が原因となる事が多いですね。
基本的にはピストンリングは3枚使われている場合が多いです。上からの2枚はコンプレッションリングと呼ばれ、圧縮を保つ為、熱をシリンダーに逃がす役割があります。
一番下のはオイルリングと呼ばれ余分なオイルをかき落とし、適切な油膜を形成する働きがあります。
コンロッド
ピストンとクランクシャフトをつなぐ棒状の部品です。
クランクシャフト
ピストンとの上下運動を回転運動に変換する部位となります。エンジンのオーバーホールなどをする際はよくここの軸受けとなるメタルが摩耗していることが多いので、その際は要交換ですね。
フライホイール
クランクシャフトの端に組付けられた重い鉄製の円盤です。クランクの回転を安定させ、主に低速域での安定性を生むことが出来ます。
次回に続きます。
ここまで、読んで頂きありがとうございます♪
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