皆さんこんにちは。FLAG-UP代表の中島照文です。
前回に引き続き磨きです。
今回は具体的な手順や、ポイントについてあげていきます。
磨き作業の進め方
まずポリッシャーの有る、無しで大分作業性は変わってきますし、クオリティも変わってきてしまいます。もちろんポリッシャーがあった方がクオリティ良く磨き上げる事が出来るのですか、そこまで揃えられない方も多いと思うので、そういった場合は手作業で磨いていきます。
時間はかかるし、大変かもしれませんがなるべく時間を掛け過ぎずに良いクオリティで仕上げられる方法を紹介していきたいと思います。
①まずは環境を整える
磨きを行う際はなるべく室内で蛍光灯の元、行う方が理想的です。
外で行うと、ホコリやチリを噛み込む恐れがあり、磨いている筈が逆にキズだらけにしている事があるからです。磨きを行う際は、なるべく周りを整えてゴミ噛みのリスクを減らしていきたいですね。
また、ブツやクレーターを発見するには蛍光灯やLEDなど室内の灯りの方が見やすいのも理由のひとつです。太陽光だと光が強く、全体に当たってしまうので見えにくいです。
なので、理想は汚れても良い室内で、蛍光灯やLEDの元作業を行えるといいですね。
※こういったもので簡単に設置できます。
ただ、そこまで出来る方も多くないと思うので、そういう方は室内でブツやクレーターをチャコペンなどでチェックして、作業は外で行うのが良いかなと思います。
汚れるのはコンパウンドを使っての作業なので、そこまでは室内でも十分行えるでしょう。
②ブツやクレーターなどの不具合箇所をチェックする
まず、蛍光灯等の光を使って直したい箇所をチェックしていき、直したいところをチャコペンなどで○印をつけていきましょう。
見つけ方ですが蛍光灯の光を走らす?というんですかね。パーツに蛍光灯を写し込み、部品だけを動かして見ていきます。ブツや肌の感じ、ツヤ具合の判断なんかは部品を目線より下で見下ろす感じでチェックするとわかりやすいです。
逆にクレーターに関しては見上げるように見てあげるとクレーターが影になるので、こちらの方が発見しやすいこともあります。
なので、基本的には見下ろすようにチェックして大体良さそうであれば、見上げる感じで再度ぐるっと一周チェックしてもらえればいいのかなと思います。
丸く囲われているのがブツです。
蛍光灯の光に当てる事で、表面の様子がよく見えると思います。
ここからはケース毎の対処法です。基本には研いで、磨いてという作業になりますが、それぞれの修正の仕方によってポイントがあるので、一つ一つ解説していきます。
③ブツを取り除く
おそらく一番メインとなる作業だと思います。ブツが綺麗に取れればそれだけで、塗装のクオリティはぐっと良くなる事でしょう。
まず、基本的な知識としてどういうブツなら取れるのかというところなのですが、基本的にはクリアコート表面に付着したブツなら、あまりに大きなものでない限り取り除くことが出来ます。
しかし、完全にクリアコート内部に残ってしまったブツは取り除くのは困難です。
なので、チェックを行なった際、山のようにポチっと飛び出てるものは取り除ける可能性が高く、正面から見て完全にグリコアコード内部に入ってしまっているようなブツは難しいというのをよく覚えておいて下さい。
そして、もう一つのパターンとしてこの中間に位置するものもあります。大きなブツが内部に入っているが、飛び出てもいるというパターンです。
こういう場合は表面を研いで、フラットにすることも可能ですが、内部にブツが残ることが多いです。また、取り除けたとしても、取れた所がクレーターのようになってしまい、誤魔化しが効かなくなることもあります。そういう場合はそのままにしておくか、どーしても気になるのなら塗り直すのが良いでしょう!
では取り除き方です。
まず、テレカなどのカードに貼り付けたバフレックスor耐水ペーパーでブツを研いでいきます。
基本的には研ぐベースとなるものは固めの方が良いです。当て板だと固すぎるかな?と思うのでポイントカードなどの適度に柔軟性があるものがオススメなので、そういったものに貼り付けて行うと良いでしょう。サイズ感もちょうどいいので、作業も行いやすいと思います。
イメージは山のように飛び出たブツを研いで平らにする感じです。
研ぐ時はカードを立てずに、平に当てて優しく研いでいきます。集中してポイントで研ぐと、そこだけ凹んでしまい、修正が難しくなります。なので、ブツの大きさにもよりますが、1センチから3センチ程度の範囲で大きめに研ぎ慣らして下さい。
ブツが取れたかな?と思ったから今度は柔らかいシートに貼り付けたバフレックスシートで研いだ範囲より大きく慣らすように研いで下さい。
こうする事で、固めシートで研いだ深い研ぎ目が慣らされ、後のポリッシングの際にすんなり消えてくれるようになります。
注意点として、柔らかいシートで研いでもブツは殆ど取り除けません。まわりと馴染んで丸くなるだけです。なので、ブツを取る場合は固めが基本です。
その作業が終わったらパーツを自分の頭くらいの高さまで持ち上げて光を透かしてブツが取れているかチェックしてみましょう。表面がフラットになってるかがわかると思うので、綺麗に取れていればOKです。
ブツ取りまとめ
固めのシートor耐水ペーパー(3000番)でブツを研ぐ(小さくやり過ぎない)→柔らかいシートで馴染ませるイメージで大きめに研ぐ(3000番)→透かしてチェック→取れていればOK。取れていなければ固めのシートからやり直し。
④クレーターを取り除く
クレーターもブツ同様の作業を行います。基本的には同じ作業になるのですが、見方や、研ぎ具合が多少変わってきます。
まず、クレーターを消すにはブツと同じく固いシートor耐水ペーパーで研ぎます。ただ、クレーターの場合は深めの場合が多く固めのペーパーで取り切ろうとすると下地が出てしまったり、へこんでしまったりすることが多いので注意が必要です。
なので、一概には言えませんがある程度研いで、取り除くのが難しそうだったり目立たないだろうという判断が出来ればその辺で止めておいた方が無難です。もちろん浅いクレーターに関しては取り切ってしまってもOKです。
クレーターに関しては固いペーパーで攻めるより、柔らかいシートで周りの肌と馴染ませるようなイメージで研ぐのも効果的です。その辺の判断は一概には言えませんが、作業を行いながら試してもらえたら良いかなと思います。
あとはブツ同様に固いペーパーを使ったのであれば柔らかいシートで大きめに研ぎ慣らしてあげればOKです。最後に光を透かしてチェックするのも同じです。
⑤肌を調整する
これも磨き作業の大きな役割です。初めて行うとなると、尚更肌が荒れる可能性が高いので是非覚えて欲しいポイントです。
いわゆる“ゆず肌”になってしまった状態です。
これも柔らかいバフレックスシートで研いであげれば綺麗に仕上がります。
耐水ペーパーでもいいですが、フラットになり過ぎるので柔らかいシートタイプがおすすめです。
肌を調整するには柔らかいシートで研いでいきます。他のツルッとした肌に比べて気になるところはボチボしたような肌になっていると思うのでそこを、まわりと馴染ませるイメージ大きめに研いでいきます。
小さく研いでしまうと、そこだけツルッとしてしまい、逆に目立つ可能性があるので大きめに研ぎましょう。
そして一度ポリッシャーなどで磨いてみる。ツヤが出た状態で周りと違和感なくいい感じの肌になっていればOKです。
まだ、ボチボチが気になるようでしたら再度研ぎ込んで肌を出していきましょう。
ただし、逆にやり過ぎると肌がフラットになってしまい、いわゆる鏡面仕上げというものなっていきます。狙ってやるのであれば全然構いませんが、意図せず行うと非常に目立つので注意が必要です。
綺麗に違和感なく肌調整をするのは難しいですが、困ったら大きく研いで磨いてしまえばそこそこのところに着地できると思うので覚えておいてください。
今回はここまでです。次回も引き続き磨きの手順について説明していきます。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
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